吹奏楽deツィンク!
クリスマスに吹奏楽の本番がある。世界中を探しても、吹奏楽と演奏した事があるツィンク奏者は、かなり稀だろう。
ということで、吹奏楽と演奏して気付いた事を書いてみます!
音色の親和性が高い
ツィンクは金管楽器と木管楽器の間の子みたいな不思議な楽器。トランペットのような音色でありながら、木管のような軽やかさと機動性を持っている。
トランペットに近いと言っても、実際にはもっと柔らかくこじんまりとした音色で、木管とも金管とも良く合うのだ。
金管とコラールを奏でると芯あるサウンドを創り、木管とのハーモニーには柔らかさを演出する事が出来る。
聴く人によって感じ方は様々だろうけど、なかなか面白い効果があるんだなぁ、とツィンク奏者である僕自身が一番驚いている。
個性的なソロ
ツィンクは、最も声に近いと称される楽器。歌のような繊細な表現や微妙なニュアンスを奏でる事を得意とする。それは、フルートにも勝るほどの細やかさ。
アンサンブルに埋もれている時にはその能力を発揮する事は出来ないけど、一度ソロになれば他の楽器には真似出来ない繊細な表現で、独特な世界を創出する。
これまでの吹奏楽にはなかった魅力であると同時に、吹奏楽の中で奏でるツィンクのソロは、ツィンク奏者にとっても新しい響きだ。
吹奏楽でルネサンス音楽の表現
今回、クリスマスキャロルも演奏するのだけど、中には原曲がルネサンス音楽ではないか、と考えられる曲もある。
たまたま編曲の機会を頂いたので、ルネサンスの表現を吹奏楽に取り入れると面白いのでは?と思い、それが出来るように編曲した。
ルネサンス音楽と吹奏楽では、表現方法が大きく異なる。その為、演奏者は慣れるのが大変だ。それでも、吹奏楽の機動性や表現力などを考えると、充分、ルネサンスの表現を取り入れる事は可能だと確認出来たし、それが新しい吹奏楽の魅力にも繋がると感じた。
この辺りは、今後も研究していっていいなぁと思った。価値のあることだ。
吹奏楽でツィンクを演奏することで、今までにはなかった観点から両者の可能性を見る事が出来た。
吹奏楽もツィンクも、まだまだ面白い!